もしも願いが叶うのならば、私は君の光になりたい


「気持ちはわかるよ。水瀬さん、これを見てくれる?」

私の苛立ちなんかどうでも良いように、スマホを手渡される。

本当は見たくなかったものの、つい流れで視線を向けてしまった。

『今日のあの子は少し不機嫌?文字だけでわかっちゃうなんて未熟だなぁ、それとも隠すつもりがないのかな?』

『なんであの子と仲良くしてるのって質問多いねー、まあ周りからの印象が上がるから?それに良い引き立て役だと思わない?』

怖い、見たくない、そんな感情に覆われていくのがわかるのに、スクロールする指が止まらない。

『今日はあの子に、クラスの子たちに色々質問されて困ってるって言われちゃったー!

身長とか中学のクラスとかって私がここに載せてる情報だし、あの子のクラスメイトが私の玩具を特定しようとしてるのかな?

ついに私の本性バレちゃうかもしれないね』

頭がついていかない。

理解したくない。





そうだよね?そう、言ってよ…。

「これが花咲七菜香の本性だよ。裏アカ、見つけちゃって」