もしも願いが叶うのならば、私は君の光になりたい



「…えっと、その…て、ていうか女子めんどくさくない!?
男女が仲良くしてたらなんなの、同じ人間じゃん、あーもういっそ二人でベタベタして誘き寄せる!?
私、羽虹みたいに温和じゃないから怒鳴って言い返そうかな!!どうせ失う友達も名誉もないし!」

きっと私は今までになく早口で、顔も真っ赤。

さぞかし見るに耐えない姿をしているだろう。

でも、焦りすぎて二人でベタベタするー、とかいう大胆なことを言ってしまったことに気づいて更に赤面した。


そのとき、天沢がくすりと甘い笑みを溢した。

悲しみに満ちていたさっきまでの笑みとは違う、温かくて柔らかい陽だまりのような笑顔。

驚きに目を見開く。

真冬に向日葵が咲いたような、夜に太陽が見えたような、そんな錯覚に陥った。

「怪我しちゃうかもよ、絶対だめ。退学もないとは言えないし」

「それは困るね」

天沢の真面目すぎる答えに、私は思わず意地悪な笑みを浮かべて口調を変えた。

そして、二人で静かに見つめあっているうちにどちらからでもなく、同時に笑い出す。

楽しい、幸せだ。

これ以上ないくらいに。