「…羽虹、話してくれてありがとう。私も隠してたことがあるから、話すね」

話そう。

変わるために。

私はもう、死にたいなんて思わないから。





私は全てを話した。

小学校中学校で虐めを受けていたこと。

中学校で私を助けてくれた子と、つい最近絶縁したこと。

廃ビルの屋上から飛び降りようと考えていた時、天沢が助けてくれたこと。

手を差し伸べ、微笑んで、温かい言葉をくれたこと。



私が拒絶しても、彼が私を見捨てることはなかった。

たくさん話す機会をくれた。

お店で彼と会話を交わすことが普通になった。

たわいない、日常の話を。



羽虹と出会った。

日々がこれ以上ないくらいに楽しかった。

もう、死にたいなんて気持ち、忘れていた。



でも、馬鹿な私は噂に惑わされて天沢に酷い言葉をぶつけた。


もう、戻れない。



私は本当に、ダメな人間──