もしも願いが叶うのならば、私は君の光になりたい

テストが終わったってことは、天沢と会える。

少し前までは、自分で言い出したことだし、もう会わないようにしようと思っていた。

見られたら天沢は一貫の終わりだし、平穏な生活は戻ってこない。

一緒にいるべきじゃないんだ。



でもここ数日、私は羽虹が隣にいるのにも関わらず、心にぽっかりと穴が空いてしまっているような錯覚に苛まれていた。

わかっている。

別れを切り出すことは、天沢にできる最初で最後の恩返しだと。


それなのに、会えない日々の寂しさを味わってしまった今では、天沢を避けることはできそうにない。


私のつまらない白紙のような毎日を、天沢は優しく色付けてくれた。


優しさに満ちた桃色。

闇を切り裂く眩しい黄色。

爽やかで落ち着いた黄緑色。

今にも消えそうな儚さを秘める淡い水色。




天沢は綺麗だ。


醜い私まで君の色に染まってしまうほどに。







誰かにバレるのは怖いけれど、それでも一緒にいたい。

今は、それだけで良いのかな…?









そんな邪心が私自身を苦しめることを、私は誰よりもわかっていたのに。


それでも。




その眩しさに惹かれてしまったんだ。





君に、会いたいと思ってしまったんだ。