きみの指先にともるひかり



目にかかった彼女の色素の薄い前髪を、そっと、人差し指でよけてやる。

彼女の髪は地毛らしい。学生の頃、その髪のせいで教師から怒られたと不満げに話したことを、なぜか思い出した。

無意識に彼女の髪をずっと触っていた。彼女の睫毛がわずかに揺れて、続いて瞼が上がり、綺麗な瞳が俺を捉えた。

「どうしたの」

いつもよりスローペースな口調と伸びた語尾。まだきっと意識が完全には浮上しきっ
ていないのだろう。

「なんでもないよ」

そう言って再び彼女の前髪に触れる。