【完】セカンドマリッジライフ


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夜に学会の飲み会が開かれるという事で札幌に一泊してくるとの事だった。

だから翌日帰って来るのは早いはず。 昨日は余り眠れなかった。たった一日利久さんがいなかっただけなのに。

利久さんが帰って来る。 ワクワクそわそわしながら家の掃除をしている時、動物病院に一本の電話が入った。 その報せを受けて私はすぐに利久さんに電話をした。


病院に電話をしてきたのはゆなちゃんのお母さんだった。

何でも昨日の夜中ゆなちゃんと寝ていたポテトが立てなくなり、寝転んだまま手足をジタバタしていて苦しそうなのだという。

今日は病院が休みなのは知っているがどうしようもなく連絡してきたとの事。 電話を持つ手はぶるぶると震えていた。

 直ぐに利久さんに電話すると「今すぐ帰る」との事だった。「ゆなちゃんのお母さんに11時までには帰れるからその時間にポテトを連れてきてと伝えてくれ」との事だった。