青い空、絶え間なく広がって行く緑。 広大な大地をバックに向けられる笑顔に心が柔らかくなっていく。 自然に笑顔になっていく人間の本能というのは実に不思議なものだ。
彼女の真似をして、空に向かって大きく息を吸って吐くととても心穏やかで居れる気分になる。 俺が笑うと雪乃は更に嬉しそうな顔をしてベンチの隣に腰をおろす。
「お昼はどうしようか? この辺はオムカレーつー奴が人気らしいのだが、俺は食べたことが無い。」
「オムカレー?!すっごく美味しそう!オムライスとカレーがいっぺんに味わえるなんて贅沢!
食べに行きたい!」
「そうか…。まあ、君が食べたいというのならば付き合ってやろう。
後はこの辺はガラス工房やオルゴール館も有名だ。 青い池っつー、マリンブルーの池もある」
「きゃあッ!素敵素敵。全部回りましょう…! 無料でこんな自然が味わえるなんてコスパ良すぎでしょう、北海道!」



