「きゃはーひぃー!ひゃはー!」
どうやら今日も絶好調のようだ。
ポニーを預かってもらっている牧場についた途端、彼女の高笑いは止まらない。
知り合いの牧場。 ここは春夏には乗馬が出来る施設になっており、馬が何頭もいる。
雪乃よりもデカい馬がいる宿舎の中で彼女はひーひー言いながらお腹を抱えて笑っている。
馬に餌をあげたいとの事で牧場で売っている餌を買ったはいいが、それを手に持っている雪乃に対し馬たちは我先にと顔を出す。
どうやらその様子を見て笑いが止まらないようだ。
「利久さんー!写真撮って?! ひゃーッ。こんなに馬に囲まれたの初めて!ひぃーッひゃはは。おもろ!」
少し離れて携帯のカメラのシャッターを切ると、画面いっぱいに彼女の笑顔が刻まれた。
あくせくしながら馬に餌をあげる姿を見て、自然に笑みがこみ上げて来た。
そんな俺の所に牧場主のおっさんがやって来た。
「先生ー久しぶりー。 へーあれが噂のお嫁さん?すっごい綺麗な子っしょ。どこであんな綺麗な子見つけてきたんさー?」
「あは、まあ…色々とあって…」



