【完】セカンドマリッジライフ


「チーズケーキ超楽しみ! 100均で可愛い写真立ても買っちゃったし~~お気に入りの写真入れるんだ~」

「馬鹿みたいに写真立てばかり買いやがって。 100均だからっていいってもんじゃないだろう。
家を写真館にでもするつもりか?」

「だって~お気に入りの写真がありすぎて一つにしぼれないんだもん~。
それに写真って形に残る物って良いもんですよぉ~?」

車内で和気あいあいと会話が広がっていく。 いつかは新しい家族が増えたらいいね、とぼそりと呟くと利久さんは照れくさそうに少しだけ顔をしかめた。

でも口角が少し上がっていてうっすらと笑っているのを見逃さなかった。 …本当に利久さんは照れ屋だなあ。 そういう所も大好きなんだけど。口ばかり達者な人より嘘のない正直な利久さんは信用出来る。

「あれ?」

「ん?どうしたの?」

「病院の入り口に誰かいるな……。今日は休みだって知らないのか。 急患かなあ」