「…本当に、君は綺麗すぎる。 正直直視出来ない」
「ひゃあーッ」
嬉しすぎて思わず呼吸困難になってしまうかと思った。 これは勿論ウェディングマジックのお陰だと思う。
せっかく一生に一度の事だから何着も試着させて貰った。
それでも私が選んだウェディングドレスはド定番。肩ががっつりと開いたAラインのレースのウェディングドレス。
実は試着の段階では背が高く細身な私はマーメイドタイプが似合うと言われたが、それでもド定番を選んだ。 華やかなメイクをしてもらい、それに合わせて付け毛をつけて華やかなハーフアップスタイルにした。
ジッとこちらを見下ろす利久さんの切れ長の瞳が、照れくさそうに右や左に動く。
「君が俺を褒めすぎるからついつい言いそびれてしまいそうになる…。
雪乃、ウェディングドレスがよく似合っている…。 君の方こそ…こんなに美しい花嫁は世界中を探してもいない…」



