【完】セカンドマリッジライフ


たこ焼きパーティーなのにたこを買い忘れるとかこの人も天然かよ。
騒がしい三姉妹は揃って買い出しに向かう。
笑顔は雪乃そっくりな母親がにこりと俺へと向かって笑う。

「利久さんは私と一緒に生地作りをしましょう…!私娘ばかりだから息子が欲しかったのよねぇ~
こんなにかっこいい息子が出来るなんてラッキー!」

どうやら雪乃が言っていた太らない体質というのは本当らしい。  パワフルな雪乃の母親は彼女よりかは背は小さいけれど折れそうに細い。 妹たちも線が細い体型をしているから、いくら食べても太らないのはどうやら遺伝のようだ。

そしてこの家庭で育ってきて雪乃が太陽のように底抜けに明るいのは頷ける。 きっと俺とは違って曇りなき愛情を家族から貰っていたのだろう。 俺が捻くれていて雪乃は素直。 家庭環境はそれからの性格形成において大いに関係する。

ボウルを手に持ってはしゃぐ雪乃の母親は、花柄のエプロンをつけていて少女らしい可愛さがある。

「獣医さんって大変でしょう?雪乃が迷惑かけてないか心配だわ…」