「いーの、いーの。細かい事は! それにしても雪乃がこんな素敵な彼と結婚して北海道で幸せそうにしてるなんてお母さん安心したわあ。
利久さん、こちらこそごめんなさいね。 お父さんが仕事の都合で来れなくなっちゃって…」
「いえ、それはお気になさらずに。 今度またご挨拶に伺います」
初めて聞いた話なのだが、現在雪乃の父はシンガポールに単身赴任しているらしい。 都内の高級タワーマンションは持ち家らしい。
やはり雪乃は中々のお嬢様育ちらしい。 俺の家を豪邸だと雪乃は言っていたが、この家も中々…。
「利久さん、今日はたこ焼きパーティーをしようと思うんだけど、好き?」
「もちろん大好きです」
「そう。それは良かった~。うちはお祝い事があると必ずたこ焼きパーティーをするのよッ。」
「そうですか。 僕もお手伝いしますよ」
「あらあー、いいのにぃ。 あ!てゆーかたこ焼きパーティーなのにたこ買いに行くの忘れちゃったわ!きゃはは!
雪乃たち、買って来てよ。」



