【完】セカンドマリッジライフ


それから北海道に勝手に行って開業した時もろくに話もしなかった。
けれどまあ、今回挨拶に来て雪乃のお陰で認めてもらえはしたのではないのだろうか。

ドッと疲れはしたけれど、来て良かったと思う。
ホテルに帰って来てから雪乃は心底安心したような顔をして、ベッドにゴロゴロと寝転んだ。 

「利久さんの家すごーく立派でびっくりしちゃった。 それにお母様利久さんそっくりで」

「俺が母さんに似てる?!」

「うん…!顔もそっくりね。綺麗な人でびっくり。 それに不器用そうな所もそっくりだった。
家族って不思議ですよね。 似ていたくなくってもそっくりな所もあって、似ているからこそお互い気持ちが伝えあうのも苦手で。
でも基本的に良いご両親だと思います。 私の事も快く迎えてくれたし、北海道で動物病院やっている事も認めてくれたじゃない。
お父様とお母様が北海道に遊びに来るのが楽しみ!」