「うさまるたちに報告するぞ。たぶん心配してただろうから」
観覧車をおりて、光くんがわたしの手を引く。
「……うん」
いつも強引に引っ張られるばかりだったから、変な感じ。
今さら照れくさい。
「なに今さら恥ずかしがってんだよ」
そういう光くんだって耳赤いくせに。
ふれあいスペースに戻ると、みんなが待ってましたとばかりに走りよってきた。
「みんなありがとう。わたし、自分の気持ちに向き合えたよ」
うさまるがわたしの胸に、ユキちゃんが光くんの胸に飛び込んできてくれた。
ハカセはわたしの足元で鼻の頭のメガネ模様を前足でかきながらうなずいている。
手を差しのべると、ハカセもピョンとわたしの膝に乗った。
「あれ……? みんなの声、聞こえなくなっちゃったみたい……」
「聞こえなくたって分かるだろ。みんな喜んでくれてる」
光くんが笑顔で言ってくれる。
そうだよね。
少し寂しいけど、心で通じあえてるのは変わらない。
わたしは光くんの顔をぐっと覗き込んだ。
いつのまにか光くんの心の声も聞こえなくなってる。
みんなの心の声にたくさん傷ついたけど、光くんの心の声にたくさん愛をもらった。
「今、わたしのこと好きって光くんの心の声聞こえた気がする」
「はは、バレた」
光くんが照れて笑った。
END………
その夜、わたしは夢を見た。

