深い穴に落ちて自分では抜け出せないでいたわたしを光の差す方に導いてくれた気がした。
葉山くんが強引で無理やりにでも。
幸せにしてやると言ってくれたことに、すごく安心した。
今までのことが許される訳じゃない。
それでも自分の気持ちにちゃんと向き合うことが大事なんだとやっと思えた。
わたし、もう自分の気持ちに嘘はつかない。
「す……」
「ん?」
「あなたが……光くんが好きです」
「やっと言ったか」
思いきって言ったわたしに、光くんは目を細めて笑った。
ゆっくり近づいてくる光くんの顔。
わたしもゆっくり目を閉じると、そっと触れあった唇。
光くんの優しさが伝わってきて、胸がキュンと震えた。
恥ずかしくて、くすぐったくて。
でも、ぽかぽかあたたかな気持ちになった。
光くんが愛しさを残して唇を離して、わたしを見つめた。
「はぁ……好きだ」
ため息をつく光くんの背中に腕を回して抱きつく。
ずっとずっと、こうしたかった。
窓から見える空がきれいだ。
小さくなった町も。
すべてが色を取り戻したみたいに鮮やかに見える。
光くんがわたしの頭を優しく撫でてくれた。

