きぃ。 きぃ。 ゆうがブランコを漕ぐたびに、 軋んだ音をたてる。 そんな音を聞きながら、 私と紗絵は目を合わせる。 「よかったね、紗絵。」 「いや、マジで心臓飛び出るかと思った。」 「飛び出たらよかったのに。」 「物理的に無理だろ。」 なんて、クスクス笑い合う。 そんな私たちを、 ゆうが羨ましそうに見ていたと知るのは、 もっともっと先のことだ。