「じゃあ、転校するか!」

「ありがとう、父さん」

「ただし、この家から通える範囲内な」

「それはもちろんだよ」

純生は嬉しそうに笑う。

「純生、お前はどうするんだ?」

「俺も粋香と同じ高校に行きたい。
粋香をそばで守りたい」

「わかった」

雅樹は頷く。

それからは、ネットで情報収集をし、制服が可愛くて、家からも通える神奈川県にある青田(あおた)学園に転校する事が決まった-。


「転校…?」

放課後、公園のブランコに座りながら、純生から転校すると聞いた、夏菜子(かなこ)は俯く。

「そっ!
父さんが転校しても良いって言ってくれた」

純生はなんだか嬉しそうだ。