「……っ」

そんな優しい笑顔を僕に向けないでよ……。

「……瑠依?どうしたの?」

「何でもないよ」

ソルの言葉に、僕はもう一度笑う。

僕は、道化師。いつだって、周りを笑顔にさせなくちゃいけない……本音は隠して、笑わなきゃ。大丈夫、大丈夫……。

そう言い聞かせて、僕は笑顔を作り続けた。それを少し見つめた後、ソルは「……そっか」と微笑む。

「……地獄の死神は天国にいる死神とは違って、黒い光を放つブレスレットを付けてるんだ。ブレスレットの色で、地獄の死神か天国の死神かを見分けてね」

「分かった。じゃあ、行ってくる!」

僕はソルにそう言って、泉に飛び込んだ。