「……魂の保護って、どうしたらいいの?」

僕が問いかけると、ソルは「歩きながら話すよ」と歩き始めた。僕は、ソルの後を追いかける。

「……悪霊を浄化した時、魂ってこのブレスレットに入って眠りにつくでしょ?これが、保護された状態なんだ。魂の保護って言うのは、簡単に言ってしまえば死神の仕事の1つだよ。霊の未練を解決すれば良い」

死神って、色んな仕事があるんだね。簡単にしか教えてくれなかったから、知らなかった……。

「説明するの忘れててごめん。ある程度、強くなってから教えるつもりだったんだけど……」

ソルは泉の前で立ち止まると、僕の方を向いた。

「……本当は、俺も行きたいんだけど……ごめんね?」

「良いよ!ソルは、幼なじみとの約束を優先にしなよ。僕は、1人で大丈夫だから!」

そう言って、笑ってみせる。本当は、ソルにも来て欲しい。1人で仕事が出来るか不安なんだ。でも、ソルには約束があるわけだし……。

それにソルがいたところで、僕はソルの足を引っ張ることしか出来ないから。だったら、最初から1人で頑張るしかないよね。

「……そっか……瑠依なら大丈夫か。頑張ってね」

ソルは、そう言って優しく微笑んだ。その笑顔は、今まで見てきた笑顔よりもずっと優しいもので……。