「……うるさいな。彼を救いたい?それ、本心で言ってるの?良く言えるよね?そんな、心では思ってもない言葉をさ……?」

「……瑠依、何を言って……?」

「お前らに、分かるはずがないよね。苦しい、辛い、消えたい、死にたいって打ち明けたって!誰も助けてくれなかった、この辛さが!挙句の果てには、皆、離れてくんだ!…………皆、どうして……そんなに簡単に『救いたい』だとか言えるのかなぁ?」

「……」

僕がそう言ったことで、皆は黙り込んでしまった。僕は、その空気に耐えられなくなって「ごめん」と小さく謝ると外に出る。

「…………」

どうして、僕はあんなこと言ったんだろ……駄目だな、僕は……腹立つと、余計なことを言ってしまうから。

「……お前、少し俺のところに来いよ」

上から声がして顔を上げてみると、木の上には深い青色の髪の子が座っていた。

「……君は、さっきの……」

「……何も聞かずに来い。少し、話がしたい」

「……え?うん、分かった……?」

僕はそう返すと、地面を強く蹴って深い青色の髪の子の隣に着地すると隣に座る。

「そう言えば、君……名前は?」

僕の言葉に、深い青色の髪の子は少し僕を見た後「名前?ねぇよ」と僕から顔を逸らした。