「……立花…………」
耳元で囁かれて、離れようともがいていたはずなのに、いつの間にか先生の背中に腕を回してギュッと縋り付いていて……。
それに気を良くしたらしい先生は、唇で私の耳の輪郭をそっとなぞり、そのまま首筋へと移動する。
「……っ、ちょっ、せんせ……っ」
私の声なんかまるで聞こえてないみたいに、そのまま首筋を唇でなぞり、食むように唇で挟み、熱い舌先で肌を溶かす。
「せん、せ……っ、ま、まって……」
背中に回した両手でギュッと先生のシャツを握るけど、ちっともやめてくれない。
だめ、ちょっと……っ、ドキドキしすぎて、死ぬ……っ。
身体の力が、抜けちゃう……、先生……。
スルスルと先生の背中から私の両手が滑り落ちる。
すると、クスクスと笑いながら「もう降参?」と耳元で囁かれるけど、私は息が上がりすぎて返事すら出来なくて……。
急にグラリと身体が傾いたかと思うと、そのままソファに押し倒された。
「降参、って言うまで、やめないでおこうかな……」
頭上で先生が悪い顔をして笑っている。
悪魔……。
「ふっ、顔、真っ赤……」
絶対、タラシ込まれたのは私だと思うんだけど……、この綺麗な悪魔に。



