サプライズは素直に受け取って。

一息ついて…玄関へ行きブラックのブーツを履きもう一度だけ一息吐く。
玄関のドアを開けると途端に緊張感が走り、マフラーで寒さを妨げようと顔を埋めエレベーターまでゆっくり歩む。
エントランスを出ると外の寒さが何故か心地よく感じる。
私のマンションから指定された駅までは徒歩で15分程度なので、歩いて向かうことにした。

駅に着くまでの間、こんな季節だからか感情的になり工藤さんとの出来事を振り返ってみることにした。
先日までは姉の事を好きだと勘違いしていた。
そして、姉と付き合うことになり結婚が決まったのかとも勘違いしていた。

じゃあ、姉との関係が会社の同僚だけと知って私はどう思った・・・?
強引だけど、優しく連絡をマメにする彼の事をどう思う・・・?
彼から伝わる思いに気付かない振りをしてるけど本当はどう思う・・・?

ほっとしたした自分がいたのに気付く・・・。
彼の行動に嬉しいと思った事に気付く・・・。
彼なら信じてもいいかなと思うと事に気付く。