ピンポーン~ピンポーン~
いたずらのように鳴り響き、赤く点滅しているライトを見ては、消えた瞬間にもう一度呼び出しボタンを押す。
管理人さんや他の住民が来ないことを祈りながら、彼女の応対を待つ。
何度目か分からない、だけど諦める事が出来ない僕に彼女がとうとう折れてくれたようでマイクは入る微かな音がした。
『四季ちゃん!!!!
お願いだから、もう一度だけチャンスを下さい!!!!
あの人とは何もない!!!!
嫌な思いをさせて、ごめん!!
お願いだから、もう一度、僕の話を聞いて欲しい。
僕は四季ちゃんが好きで一度も彼女が出来たことがないと言ったら引きますか?
でも、それが真実です。
お願いだから、もう一度四季ちゃんに会いたい。
いつまでも待っているから。。。』
「・・・。」
そう。いつまでも待つ。
なんたって10年来の仲だよ。
四季ちゃんは知らないと思うけど・・・。
僕は待つのは得意らしい・・・。
何時間だって、何年だって、いや恐らく一生、君を待ち続けられる。

