サプライズは素直に受け取って。

「工藤くん!!待って!!
 ちょっとだけでいいの。
 少しだけで、良いの。話せない?」

「ごめん。さっき言った通り急いでいるんだ。
 彼女を迎えに行って誤解を直ぐにでも解きたい。
 悪いけど、話す時間はない。」

まだ駅に居たらしく引き留められたがそれどころではない状況。

「ねえ!待ってよ!!
 ちょっとで良いの。
 今日だって工藤さんが時計何度も見て、急いでるの知ってた。
 だから、終業時間が過ぎてるのを知らせたの。
 その後、少しでも話したかったのにどんどんいっちゃうから。
 それに工藤くん、飲み会にも全然来ないし部署が同じでも殆ど話してくれないから…
 私はただ、工藤くんと仲良くなりたかっただけなの!!
 彼女がいたなんて知らなかったのよ。
 彼女がいないと思ってたのに…。
 逃げちゃったあの子じゃなくて、私じゃだめなの?」