サプライズは素直に受け取って。

僕が捲し立てる様に言えば、言い訳が思い浮かばなかったのか彼女は可愛く狼狽える。

「誤解の件は勘違いして、すみません。
 工藤さんが分かりやすく話して下さったので誤解は解けたかと……。」

「勘違いもちゃんと誤解が解けてるのか実は怪しいと思っているんだけど。
 まあ、この後、予定が無くて僕にする言い訳が思い浮かばないならまだ一緒にいて欲しい。」

まだまだ、本来の目的も果たしていないに彼女を手放すなんて出来ず、彼女の考えていることをさらっと言えば更に狼狽える。

「ちなみに僕と真野さんが付き合えるように協力要請でもないから。
 僕たちはお互い恋愛感情ないし、真野さんは上司に好きな人がいるんだよ。
 だから、取り持ってなんて一切考えてない。」

「えっ?じゃあ何で私は今、此処に!?」

どこから、その発想に至ったのか…。 
僕はあることを閃き、彼女が狼狽えている隙をつくことにした。

「なんでって。困ったな~
 その謎が知りたいなら連絡先交換して。
 あと、僕の事を玲央って呼んでよ。」

「そうすれば、謎が解けるんですか?」

「そういう事。」
とスマホをよこせと右手を差し出し、四季ちゃんのスマホを預かり難なくに連絡先の交換が終え、今日の最大の目的を果たした。