サプライズは素直に受け取って。

僕が扉を開け、一歩進むとカランカラ~ンとお馴染みのベルが来客を知らせ、姉が僕たちに気が付くとニヤリと笑った。
もちろん、マスターの湊介さんも同じように笑っている。

「いらっしゃいませ~」と姉の甲高いに嫌な予感を感じながらも僕の協力者である彼女を無下にはできない。


僕が知らぬ振りをして二名と告げ、席に案内された。
この時、気付いたのが四季ちゃんが僅かに微笑み姉や義兄をキョロキョロ見て嬉しそうにしていた。

(僕にはそんな笑顔見せてくれないくせに!)

協力者である、姉と義兄に要らない嫉妬をしていまい何となくつまらない感情が湧いてくる。
確かに二人とも見た目は良いかも知れないが…。
四季ちゃん、これはもしや…
『四季は時々、自分の世界に浸って戻ってこない時がある』とーーーー。

彼女の世界から出したいと考えていたら、

(ヤバいな。何処か別の世界へ行って、自分の世界に浸り始めた?)