サプライズは素直に受け取って。


ここから移動する事を強引にも決め、少し彼女を掴む腕の力を強め前を歩く、ほんの僅かだけどほっとした顔を覗かせてくれた四季ちゃんの顔を見て僕もほっとした。

「姉は今日は?」 

「来ないって言ったでしょ。」

「・・・。」

お姉さんが大好きな四季ちゃんだからそこの勘違いだ。
そう。
君のお姉さんは来ないよ。
今日、君のお姉さんは上司とデートだ。
邪魔をしないでくれと釘を刺されているのも事実。
あまりショックを与えたくないから君には内緒にしておこう。


「四季ちゃんとお姉さんが仲が良いのは良く分かった。
 それと、仲が良いのは悪くないけど…」
(仲が良すぎて嫉妬してしまう。)まではさすがに言えず、乾いた笑い声が出そうになると、彼女はやはり僕の斜め上をいくらしい。

「もしかして、姉との結婚が決まったとかですか?」

何故そうなる?