サプライズは素直に受け取って。


(知らないよな。この前の喫茶店での自己紹介させてくれなかったから。)


全く、人の話を聞けない悪い子にはどうお仕置きをしようか?


「そうだよね?
 僕の名前知らないよね?
 先週、せっかく会えたのに四季ちゃんはダッシュで逃げたから自己紹介も出来なかった。」
「・・・。」
反す言葉が見つからない彼女は苦いものを飲んだような顔をしている。
そして、もう一つお仕置きと言わんばかりに目を見開き、少し考え込む素振りを見せ、可愛い彼女に畳み掛けた。

「……。ごめん、なさい。
 ではっ「四季ちゃんは人の話を最後まで聞けないタイプ?」

「そうかも知れません。」

とても小さな声だったが、ちゃんと僕はちゃんと聞いていたよ。 
君の言葉を聞き逃すなんてへまはしないよ。