サプライズは素直に受け取って。


本気モードの真野さんの邪魔をしないように僕はただ、聞くに徹した。
(四季ちゃん、可愛いし優しい子だから付き合いたい気持ちは存分に分かる。
でも、諦めてくれ。)

「四季はまだ子どもなのよ?
 あなただって、まだ子どもじゃないの?
 四季に何かあったら手助け出来る覚悟はあるのかしら。
 四季が困ったらあなたには守れる能力があるのかしら。
 とにかく、私に黙って付き合うなんて認めないわ。
 そこは、譲れないから四季と話し合って。
 それじゃ、この話は終わり。さようなら。」

若い男と別れそいつの背中が遠くなるまで見守る。

前にいた、真野さんが振り返り苦言を呈する。
「今のは、言葉のあやだから。
 まだ、工藤君を認めた訳じゃないから勘違いしないでね。
 何より、四季の気持ちが一番なの。
 でも、勝手に巻き込んでごめん。」

「いや。
 こちらこそ、悪かった。
 四季ちゃんから悪い虫を追い払ってくれて、ありがとう。」


この二日後、朗報が入るのは言わずもがな。ということで。


***
 

この話は真野さん…改め朱莉さんと俺とで墓場まで持っていく事になっている。