サプライズは素直に受け取って。

初めて飲むシャンパンの美味しさにうっとりしていたら、料理が運ばれていて、テーブルを見ると息を飲む。

(これは一体、どういう事なんだろう?お姉ちゃんが工藤さんになにかしたの?)

サラミやソーセージがたっぷりのピザ、カルボナーラにエビがたっぷりのったサラダ。
それに、ピリ辛のチキンとシチューホットパイ。
どれも私の好物だし、これは…間違いなく……

(子どもの頃のメニューに似て…いる…?)

数年振りで記憶が曖昧なところはあるが、母は予約をするときに私と姉の好物を注文してくれていた。
これもきっと姉の仕業なのかも知れないがとても嬉しい。

「四季ちゃん?
 食べられる分だけで良いから無理はしないでね。
 それはそうと、今日の午前中は何してたの?
 って急に聞かれても困るし、それどころじゃないよね?
 デザートの時に話すからそれまでは我慢してて。
 僕も準備運動が必要なんだ。」

そう言って、玲央さんはもくもくと料理を食べ始めたので、私も同じく食事に集中しようと思った。

(準備運動?)