「私も、我儘言ってごめん。」
「……ん。」
「でもね、」
私、もう疲れちゃった。
「やっぱり、何でもない。」
「うん、そっか。」
言おうとした言葉を飲み込んではぐらかすと、彼は何も聞かなかった。
彼はまた私の背中に擦り寄ってきて、しばらくすると安心したように眠ってしまった。
明日、彼が帰ったら、彼の連絡先を消そう。
引っ越しをして、二度と会わないように遠くに行こう。
そうすればきっと、全て無かったことにできるから。
静かに心に決めて、目を閉じると、涙が一筋頬を伝った。
おやすみ今日の君。
明日はきっと良い日になるよ。
永遠にさよなら、大好きだった君。
明日になったらお別れしようね。
