今日、久しぶりに彼がうちに来た。


今は、ベッドの上で彼に後ろからギュッと抱きしめられている。

脚を絡ませてきたり、肩に額を擦り付けてきたり、私の手を握ってみたり。
彼は眠れないようだ。

私も目が冴えて、しばらく会話もなく、ただ彼にされるがままになっている。


「……ねぇ、」


私が話しかけても、彼は何も答えてくれない。

完全に無視して、私の手の指をいじっている。


じゃあ私も、勝手に独り言を話す事にしよう。