「じゃあ、今日も何か話しましょうか。」


空になったカップを片付けた彼に手を引かれ、場所は再び寝室。
先程と同じように横になって、向かい合う。


「いいんですか?私の事は放っておいてもいいんですよ?」


少し突き放したような言い方になってしまった。
それでも彼は柔らかく微笑んでいる。


「私、今日はね、」


私が話し始めると、彼は相槌を打ちながら聞いてくれる。
いつもよりもぴったりと寄り添うと、彼の手が背中に回って、寝かしつけるように背中を優しく叩かれる。

温かさとゆったりとした振動が、ゆっくりと眠気を連れてきた。


「おやすみ、この続きはまた明日。」


ぼんやりとした意識の中で聞こえた彼の声を最後に、私は目を閉じた。