郁也さんはご飯を求めてきたため、しっかりした料理も作ってやろうと思った。
鯖を使って生姜の効いた煮付けに、ソースが主となる焼きそばに新油で揚げた唐揚げなど、シェアできるようにそれぞれ一つのお皿にまとめて準備をする。
あとは帰ってくるタイミングでご飯とスープを盛り付け、テーブルに出せば完璧だ。
多分これで足りるとは思うけれど、もし足りなければまた何か作れば良い。
あとは自分の身なりを整えることだけれど──
『今は年相応の見た目だな。ガキっぽくて』
以前、郁也さんにガキだと言われたことを思い出す。
挙式の時に大人びて見えたのは、メイクのプロの腕だ。
ただ、出来る限り大人びて見えるようなメイクをしたい。郁也さんにガキだと鼻で笑われるのは嫌である。
気合を入れて頑張ろうと思い、メイク道具を持って洗面所へと向かった。
眉はカーブをつけ、いつもより濃く細めを意識する。
吊り上がり気味の目に沿ってオレンジブラウンのアイシャドウを塗り、目尻を広めに塗ることで目元の横幅を作った。
アイラインはまつげの隙間を埋め、目のフォルムに沿ってラインを少しオーバーさせ、やや下げ気味に引く。
まつげのカールは控えめにし、黒のマスカラを一度塗る。
チークはピンク系ではなく、ベージュ系の落ち着いた色を使用し、口紅も同じようにベージュ系を選ぶ。



