めり込んだ鉛玉が心臓を突き破り。

あたしの真ん中に穴を空け。

ぜんぶ吸い込まれてく。

近くの神社でお参りする隆二も。

秋生ちゃん達と新年会する隆二も。

穴の中に全部。

なにもかも。


「・・・危ねぇ橋を、笑いながら何度も渡ってきやがった男だ。帰るつもりだったと・・・今頃どっかで笑ってやがります」

ところどころ詰まって届く言葉は、文字になって脳にただ打ち込まれるだけ。思い返しても、伊沢さんがどんな表情をしてたか、記憶さえなかった。