酔いが回った・・・?頭の隅にもたげたけど、そこから先は思考回路がどこかぼんやり。

首から下の力が次第に抜けて膝から崩れた。・・・のも憶えてる。誰かの腕が、糸の切れたみたいなあたしを抱き留めた。

「りゅう、じ・・・」

帰るから。
オネガイ。
待ってて。

深いところに落ちていきながら。お兄が『あず』って呼んだのを耳の奥に残して。

記憶は途切れた。