えー、流星学園についたんだけど……
「ここ……広すぎ……」
前を見ると、大きな高等部の校舎にグラウンドに、さらに奥には男子寮。……どのくらいお金をかけたんだろう。考えただけでゾッとする。
「ええっと。会場は……」
昨日、叩き込んだ頭の中の地図で、確認しながら歩いていく。周りに、新入生らしき人もたくさんいるし、大丈夫だろう。
そう思いながら進んでいくと、近くで黄色い悲鳴があがる、
……その時だった。
――殺気!?
思わずガバッと振り返る。
そこにいたのは――
「ね、今年強い一年生入るかな?」
「……さあな。」
「「……自分が一番、気にしてたくせに。……」」
「あ゛?」
……よりによって一番会いたくなかった相手。
よく調べてないから、名前はわからないけど、奴らなのは間違いないと思う。
奴らの名は――
この県で最も強いとされる暴走族、Bright。
一応、Aさん(仮)っぽい感じで呼んでおこう。
Aさん(仮)
「どういう基準で勧誘するの?」
Bさん(仮)
「とにかく、強そうなやつと、伸びしろがありそうなやつ。」
Cさん(仮)Dさん(仮)
「「涼が選んだら、全員弱くなっちゃう。」」
