「本気で?」
「本気です。」
「マジで?」
「マジです。」
……なぜこんなに幼稚な会話をしているのかというと、話は10分前にさかのぼる。
――10分前――
「ええ!?なんでそんなことになってるの!!」
私――星河椿は、本気で怒っていた。
だって……っ
「あの、『流星学園』に入学するなんて無理だよ!!」
そう言って颯太をにらみつける。颯太は私のいとこで、流星学園の理事長。
言いたくないけど、超美形。
「まあまあ。そう怒らずに。流星もいいトコだよ?」
親バカっ!
流星学園とは、全国レベルの進学校。……兼、不良校。
「でも、もし……………バレ………ら。流星には暴走族がいるんだよ。」
「それは、……その時考える。」
っ軽っ、軽すぎる!!
こんな奴が理事長で大丈夫か、流星学園……。
「とにかく!花のJK生活を楽しみな!」
ええ~
「あ、あと」
はい?
「その容姿は、目立ちすぎる。」
そう言われて、自分の姿をみる。
金色の髪に、今見ることはできないけれど、青と緑のオッドアイ。どれも両親の遺伝だ。ちなみに、颯太も金色の髪をしている。
「だから、椿のためにも、少し頑張ってもらうよ。」
そう言って、颯太は意味深に笑った。