「はーい、出席確認します。一番、新井さん、二番、伊藤さん…」
先生に頼まれて、出席確認中。やっぱり私も、香耶と一緒に出かけられるてことで少し楽しみだったりする。
「先生、全員いますよ」
先生には、笑顔で接する。というか微笑みを見せる。学級委員の間では、単語で用事を済ませる。クラスのみんなには、信頼関係を築いてもらえるように接する。少し強めの声を出したり、小さく尖らせてみたり。うん、修学旅行でも、いつもの私。
「神谷、これ、バス表」
「ありがと」
昨日は各自でやらせてざっと確認しただけだったけど、やっぱりいつもの仲良しメンバーが集まっているのは、否めない。でも、それをわざわざ引き離す目的もないので、そのままにしておく。
「じゃあ、あのバスが2組だ。さっさと乗り込めー」
先生の声を聞き、2人で歩きだす。そして入り口に立ち、しっかりとどこにだれが座ったかを確認する。うん、全員大丈夫。
「あー、眠いよ京。私寝てもいい?」
「うん、寝たほうがいいよ。この後、見学続くから」
