「京、どうする?」


「香耶…そっちで、女子あと一人作ってもらえれば、おっけー」


「りょーかい」


香耶とは、藤崎香耶。私の親友、と呼べる人物。


「如月、班、決まってる?」


「大丈夫」


「分かった」


返事は、大丈夫、か無理。分かった、か待って。私たちはたいていそれで会話しているから仲悪いんじゃない?って言われたこともあったけど、先生の前では、お互いにこにこしてるので、付き合ってるんじゃない?と真逆のことを言われたこともあった。それでも無視するのが私たち。クールキャラが売りだから、お互いに、助かっていると思う。


「はーい、決まった?そしたら、次部屋割り。これも8グループで」


数人が動いて、決まった。


「じゃ、バス席。これ、名前の順になってるから、適当に並び替えて」


適当にをよく使う。決してやる気がない、というだけの理由ではない。


「決まった?じゃ、先生、お願いします」


「早くていいな。お前たちのチームワークは本当に良いよな」