無気力なあざといくんは真面目ちゃんを離してくれない。


「……あの、そろそろいいですか……」



こんなに体と体が密着するハグというものを、世の中の男女は付き合っていなくても当たり前のようにするの……?

もしそれが本当だとしたら、みんなどんな精神力を持っているんだと驚きを隠せない。



「まだダメ」

「だ、ダメ……⁉︎」

「俺がいいよって言うまで離さないで」



わざと私の耳元で甘く低い声でささやく善。

こっちはもう心臓が飛び出そうなほどのドキドキでどうにかなってしまいそうなのに……。
もう限界はすぐそこにきているのに……。

ーーだけど結局、善にそう言われると従ってしまう。



「……っ」



突然、善が私の背中を指でなぞってきた。
くすぐったくて、思わず体がピクッと反応する。



「なっ、にするの……っ⁉︎」



善の胸を押して離れた私を不満そうな顔で善が見てくる。



「まだいいよって言ってない」

「背中に変なことするからでしょ……⁉︎」

「つい、いたずらしたくなっちゃって」