無気力なあざといくんは真面目ちゃんを離してくれない。


「あの、これはいったい……」

「さっき震えてたから、安心してほしくて」

「……あ、ありがとう……」

「少し落ちついた?」



安心はするけど、落ちつくどころかさっきよりもドキドキが加速して、とてもじゃないけど冷静になったとは言えない……。

善の甘い香りを、直接触れる肌を……意識せずにはいられない。

だけど、私はここで善の優しさを無下にすることはできないので、「もう大丈夫だよ」と言っておくことにした。

すると、善は私から離れ、私の両肩をつかむと自分のほうへとクルッと回転させた。



「脱いで」



抱きしめられた余韻がまだ抜けてない私のことはつゆ知らず、善はとんでもないことを言い出す。



「ぬっ、脱いで……⁉︎」

「脱げないなら俺が脱がす」

「いや脱げる! 脱げるけど、どういうこと……っ⁉︎」

「俺のジャージ貸すから、それ着て」



まったく話が読めない。

そんな私に善がスマホの写真を見せてきた。