私が善の心の拠り所に……?
「2年生の途中からあまり来なくなったの。そのあたりからあなたのおかげで疲れが取れやすくなったってことじゃない?」
2年生の途中……善といっしょに暮らすことになり、お互いにお互いへの気持ちに気づいたころだ。
……もし本当にそうだとしたら、すこしでも善の疲れをとることができてうれしく思う。
たしかに、バイトがある日は家に帰ってくるとご飯を食べてお風呂に入ったらすぐに寝ているみたい。
学校を休むことはあまりないから、実は疲れがたまっているのかもしれない。
……こうなったら、保健室にサボりに行くことがなくなった理由が私だったらいいなぁ……と、心の中で何度も唱えたのはここだけの話。
その数分後に先生は「ちょっと職員室に行ってくるわね」と言って、保健室を出ていってしまった。
私は静かな保健室に1人きり……。
こんなときこそ勉強でもしたいけど、勉強道具もないし休んでてと言われてしまったし、どうしようかな……。
と言ってもやることはなく、たまには昼寝でもしようかなとまぶたを閉じたその瞬間だったーー。



