無気力なあざといくんは真面目ちゃんを離してくれない。


……そして、善は当たり前のように私についてきてベッドに腰かけた。



「もう柊木くんはいなくても大丈夫よ」

「いてもいいんですよね」

「……保健室は、基本的に具合の悪い人がいる場所なの、わかる?」



善はため息をついたあと、重そうに腰を上げた。
ベッドに横になっている私の髪の毛をくしゃっと触り、「なんかあったら連絡して」とだけ残して保健室を出ていった。

そういえば、服はどうするんだろう。
誰かに借りられるのかな……。
善が私を心配するように、私も善の上半身問題が心配だ。



「今日は安静にしてたほうがいいわね」

「わかりました……」

「1つ聞いてもいいかしら?」



先生は自分のいすに座ったまま、私に話しかけてきた。



「なんですか?」