そのため、いい感じに避けていたのだけれど……同じクラスの内野が私を含めてあと3人となったとき、ついに当たってしまった。
しかもかなり威力のあるボールで、当たったのが鼻だったため一瞬にして大量の鼻血が噴出。

ティッシュもタオルもないため、私は自分のジャージで鼻を押さえて下を向きながら急いで水道へ走る。
紀衣ちゃんも心配してついてきてくれたけど、なんせ鼻血が止まらないのでしゃべることもできなかった。

下を向いているのにのどに血が流れていくのがわかる。
血の味がして気持ち悪い。

水道へたどり着き、とりあえず血だらけになった手を洗う。
その間にも、鼻からは血がポタポタとたれている。



「私、保健室の先生呼んでくる!」



紀衣ちゃんがそう言ってそばを離れる気配を感じたそのときーー。