無気力なあざといくんは真面目ちゃんを離してくれない。


その声に……思わず、私は善の顔を見てしまった。

さっきまで横を向いていた善は体ごと私のほうを向いていて、私の右腕もつかんだまま。

突然のことに状況を整理できない。



「凛李は俺と峰本が付き合ったと思った?」

「……うん。だって、峰本さんあんなにかわいいんだもん……」

「そんなことどうでもいいよ。俺の気持ちはもう決まってるんだから」

「……え……?」

「俺は、凛李がいい」



驚きすぎて、さすがに涙も出なくなった。

善のきれいな目が私を捉えて離してくれない。



「凛李じゃなきゃいやだ」

「……っ」

「凛李はどう思ってるの」

「……それ、は……」

「その涙が、答えでしょ?」