私の問いに、顔だけこっちを向いて真面目な顔でそう答える善。
「私は……なんか、疲れちゃって」
「……」
「こうやって行事をちゃんと楽しんだことって今までなかったから、楽し疲れしたみたい」
「……」
「だから、私は帰ろうかなって……」
このまま善と話してても、胸がどんどんモヤモヤするだけだ。
だから、今すぐ善から離れたいのに……。
「……俺も同じ」
善は、今度は真っ直ぐと前を見てポツリとつぶやいた。
「俺も初めてちゃんと参加した」
「そうなんだ……?」
「今まではこういうのだるかったから。でも……」
「……でも?」
「今回は楽しめた。誰かさんのおかげかな」
善は私のほうを見ずに、少し口角を上げて話す。
高い鼻と薄い唇……そしてきれいな顎のライン。
善は横顔もかっこいい。
こんなときなのに、見惚れてしまう……。



