無気力なあざといくんは真面目ちゃんを離してくれない。


「なに2人でこそこそ話してんの〜?」



さすがに怪しく思ったのか、一条くんがニヤニヤしながら私と瑠月の顔を交互に見てきた。


どうしよう……っ。
こんなところで善のことが好きだなんてバレたら最悪だ……。



「ガールズトークですよ〜。私たちにも聞かれたくない話くらいあるんです〜」

「そう言われると気になるなぁ」

「諦めてくださーい」



せっかく瑠月が上手にごまかしてくれたのに、なかなか引き下がろうとしない一条くん。


しかし、「このあと打ち上げ行かね?」と刀夜くんの一言のおかげで私たちのコソコソ話から話題がそれた。

そのまま流れでカラオケに行くことになり、私は断るタイミングを見事に逃してしまい、結局みんなと一緒に下駄箱まで来てしまった。


善もいる空間で、しかも派手な男の子たちの目の前でこんな小心者の私が歌を歌えるわけがない……!

善はいつもと変わらず無表情の無口をつらぬいていて、こうやって一緒にいてもなにを考えているのかまったくわからない。