他の奴らも、アンが話さないことに気づいたのか、眉を寄せてこちらを見ている。

なんだかんだ言って、アンを大事に思っているのは3人とも同じだ。

さて、ここまで読んでくれたあなた方達には、分かるだろう。

俺たちと、アンがどのような関係なのか。

そう、アンにとっては俺たちはただの幼なじみ。

でも、俺らにとってアンは大切で愛しい存在。

恋愛小説でよくある展開。

俺、時々アンの持っている恋愛小説を読んでたから…

まさか、自分が経験するとは思ってなかったなぁ…

んなことより、今はアンが心配だ。俺はアンを見つめていると

「べつに…。なんもない」

と、あまりにも素っ気ない声が返ってきた。