「私、エリカって言います。十七歳の魔女です。私、先生の大ファンで将来は先生みたいな小説家になるのが夢なんです!」

エリカは僕の手を包んだままそう言い、笑う。その笑顔が、触れられた手が、とても温かくて眩しい。今まで他の女の子を見ても何も思わなかったのに……。

「あ、ありがとう……」

戸惑っていたから、とてもぎこちない返事になってしまう。それでもエリカは笑って、「こんなところで会えるなんて」と喜んでいた。

そんな僕の顔が真っ赤になっていて、それをリオンがニヤつきながら見ていたなんて、知らない。